乗換え便利度・・・2、(三越前-新日本橋・・・1)(五段階評価)

 東京の地下鉄で唯一、特定の商業施設の名を冠した駅です。さらに、都内には他に三越があるにも関わらず、地名はつけずに「三越前」としか名乗りません。さすがは、日本初の百貨店なだけの事はあります。
 ただ、この三越前駅、乗換駅としての性能はあまりよくありません。同一名称である銀座線と半蔵門線すら、かなりの徒歩移動を余儀なくされます。表参道駅の記事でも書きましたが、田園都市線方面から銀座線の神田以北に行く場合、駅数だけ考えると、三越前で乗換えたほうが早そうですが、乗換の時間を考えると、表参道で乗換えるほうが結果的には早くなります。

 また、総武快速線の新日本橋駅ができた際、近くにある銀座線三越前駅との乗換通路が設置されました。といっても、駅自体は重なっていないため、そこそこ歩かされます。もっとも、銀座線と総武快速・横須賀線のもう一つの接続駅である新橋でも乗換にはかなりの距離があります。したがって、銀座線から乗換える場合は、さほど気にする必要はないかもしれません。
 ただ、問題は半蔵門線から新日本橋駅まで乗換える場合です。ただでさえ深い所にある、半蔵門線三越前駅から、長いエスカレーターを登って改札に行き、そこから延々と歩いて銀座線三越前駅の改札に着きます。そしてさらにそこから、銀座線のホーム長に相当する距離を歩き、そこからまた数分歩いたところに、やって新日本橋駅の改札があるのです。
 はっきり言って、これだけ歩かされては最早「乗換駅」とは言えません。しかしながら、半蔵門線の車内放送では、三越前駅に着くさいに「総武快速線との乗換駅」であることを伝えます。これを真に受けたら大変な目にあってしまうわけです。
 なお、半蔵門線と総武快速線は錦糸町駅でも接続します。こちらもあまり乗換が便利とは言えませんが、三越前-新日本橋に比べれば全然楽です。
 渋谷方面から横須賀線方面に行く場合は、さすがに錦糸町まで行くと大回りになります。しかしその時も、三越前から新日本橋まで延々と歩くくらいなら、まだ大手町で丸ノ内線に乗換えて、東京駅で乗換えたほうが効率がいいでしょう。